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ここ数年、「現場力」という概念が注目されている。定義は人によってさまざまだが、大阪大学のコミュニケーションデザインセンターで中央アメリカのエスノグラフィーを専門にされている教授は、現場力を
実践の現場で人が協働する時に育まれ、伝達することが可能な技能であり、またそれと不可分な対人関係的能力などの総称 |
と定義した上で、
現場力は、現場にある物理的な力だけでも、個人に備わる能力だけでもない。その両方の性質を有するものである。言い換えると、現場力は、現場にあるのでも、個人にあるのではなく、現場と個人がマッチした場に現れる、人間の具体的な技能ないしは具体的な能力のことである
と指摘している。
ビジネスの場でも、「現場力を鍛える」という本を著作され、現場力に関する深い考察を行われている早稲田大学の遠藤功教授をはじめ、いろいろな現場力の定義があるが、おおむね広い意味では、この池田先生の定義の範囲に収まっている。
池田先生の定義のポイントは、現場力を現場にある物理的な力(ビジネスでいえば、たとえばオペレーションや仕組み)と個人がマッチしたときにあらわれる「ダイナミック」な能力だと捉えている点にある。つまり、現場力はスキルではなく、コンピテンシー(行動力)である。この点がポイントだ。
したがって、我々も、この定義の上で、プロジェクトマネジャーの現場力について考えてみたい。
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