◆実行責任と結果責任
「任せる」と「丸投げ」の違いがよく分かっていないマネジャーが少なくないことに愕然とすることがある。両者の違いは、「責任」の負い方にある。
任せるというのは、実行責任(業務プロセスに対する責任)は任された人が負い、結果責任は任せた人が負う。丸投げというのは、任せて結果責任も負わないことをいう。
レスポンシビリティとアカウンタビリティをきちんと分散するのが任せることで、双方を末端に押しつけることが丸投げだと言ってもよい。
◆実行責任と結果責任
「任せる」と「丸投げ」の違いがよく分かっていないマネジャーが少なくないことに愕然とすることがある。両者の違いは、「責任」の負い方にある。
任せるというのは、実行責任(業務プロセスに対する責任)は任された人が負い、結果責任は任せた人が負う。丸投げというのは、任せて結果責任も負わないことをいう。
レスポンシビリティとアカウンタビリティをきちんと分散するのが任せることで、双方を末端に押しつけることが丸投げだと言ってもよい。
◆提案の要件
提案では、「提案内容」が問題になる。よい提案を作るには、相手(顧客)をよく知り、顧客の視点で考え、必要だと思うことを提案すればよい。そのためには、顧客とのコミュニケーションを適切にできることが重要である。
みなさんはこの文章を読んでどう感じるだろうか?
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◆制約条件は6つ
PMBOKのプロジェクトマネジメントの対象となる制約条件が、従来の3つ(4つ)から6つに変わった。
・スコープ
・品質
・スケジュール
・予算
・資源
・リスク
説明としては、これらの要素は相互に影響を与えるため、そのバランスが重要であるという説明にとどまっているが、なかなか、興味深いのは5つのベースラインに加えて、リスクが入っていることである。
他の5要素が変わるとリスクも変わるので、リスクも併せてどうするかを考えなさいといえば一見当たり前のように思えるが、実はそうでもない。
◆プロジェクトマネジメントエグゼクティブとは
企業(組織マネジメント)には、エグゼクティブと呼ばれる人たちがいる。
エグゼクティブとは、組織運営に関して、「重要かつ決定的な意思決定を行っている人たち」で、一般的には上級管理職、経営幹部、重役などを指す言葉である。
これと同じようにプロジェクト(プロジェクトマネジメント)にもエグゼクティブと呼ばれる役割の人がいる。
プロジェクトマネジメントエグゼクティブの役割は
「プロジェクト運営に関する重要かつ決定的な意思決定を行っている人たち」
である。これは一体誰だろうか?
プロジェクトマネジャー?
プロジェクトマネジメントオフィス?
上位管理者?
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◆不毛な忙しさ
プロジェクトマネジメントの成熟が大きな課題になってきた。
プロジェクトの成熟度を考える上で、どうしても見逃せない問題がある。
プロジェクトマネジメントを導入した組織で、マネジャー(課長)やシニアマネジャー(部長)が忙しくて、そんなやり方はできないという問題である。
前々回、前回と述べてきた計画によるガバナンスの仕組みをとってみても、マネジャーやシニアマネジャーがプロジェクトスポンサーとして機能しない限り、仕組みは十分に機能することはなく、無理に機能させると、今度はプロジェクトマネジャーにより負荷がかかり、肝心のプロジェクトマネジメントが十分にできないという悪循環が生じる。
確かに、プロジェクトを管理する立場にあるマネジャーやシニアマネジャーは忙しい。ここで一つ考えたいことは、「アクティブ・ノンアクション」という現象に陥っていないかということだ。アクティブ・ノンアクションは日本語では行動的な不行動とか、不毛な忙しさと訳され、スマントラ・ゴシャール先生が『意志力革命』で指摘した現象で、多忙ではあるが目的を伴う意識的行動をとっていないことを言っている。
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◆プロデュース活動のイメージ
みなさんはプロデュースというとどのような活動を思い浮かべるだろうか?
プロデューサと呼ばれる人たちがやっている仕事を考えてみると
・映画やアニメをつくる
・テレビの番組をつくる
・華やかなイベントを演出していく
・ゲームを創る指揮をとる
・タレントを売り出す
・・・
などがある。しかし、このイメージはもはや古いのではないかと思う。
米国カーネギーメロン大学のリチャード・フロリダが提唱した概念に「クリエイティブ・クラス」がある。フロリダは、ホワイトワーカーとか、ブルーワーカーとかいう職業分類に代えて、クリエイティブな業務に関わる層と、そうでない層という分類を定義した。
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以前からずっと気になっていた。いよいよ、ロバート・グリーンフィールドの著作集が翻訳されたので、この記事を書いておく。
ロバート・グリーンリーフ(金井壽宏監訳、金井真弓訳)「サーバントリーダーシップ」、英治出版(2008)
時代は10年以上前に戻る。プライベートには金井先生のゼミにいっている時期だ。国の中小企業施策の変更というのがあって、「指導から支援に」という方向性が打ち出された。
日本語の指導という言葉はもっと広い意味を含んでいると思うが、少なくとも役人用語では、命令に近い語感がある。自分たちの提供するパブリックサービスを利用する前提が指導に従っていることだからだ(悪いといっているわけではない。自分たちの言うとおりにしていればうまくいくというのは一つの見識である)。
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「夢をかなえる象」の勢いがとまらない。テレビドラマ化されただけではなく、ドラマ化されるとまた、売れるという好循環モードに突入の様子。象という動物は頭のよい動物なのだろう。
さて、象でも違った話。サーカスの象の調教方法をご存知だろうか?小象の時分から、杭につないでおく。小象なので、杭を抜いて脱出しようとしても力不足でできない。象は成長し、成人象になる。当然、杭など訳もなく引き抜くことができる。ところが、杭から逃れることはできないという思い込みがあって逃げることはなく、おとなしい象になるという話。
これは、本で読んだ情報なので、真偽は分からない。
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PMBOKの功罪はいろいろだと思うが、最大の「罪」はプロジェクトマネジメントを現場の管理技術に限定してしまい、プロジェクトの経営への貢献をないがしろしてしまっていることではないだろうか?もっとも、厳密にはPMBOKに罪はない。むしろ、罪があるのはPMBOKを管理手法だと理解して、そのようにしか使わなかった人たちにあるというべきだろう。
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PMBOKプロジェクトマネジメントの導入をすると、例外なく、ドキュメントワークの大変さを訴えるプロジェクトマネジャーが出てくる。実際にプロジェクトの立ち上げの際には時間の制約があり、かつ、マネジメント業務が集中する中でやらなくてはならないので、本当に大変だと思う。いくら、ドキュメントワークに慣れているといっても、欧米のプロジェクトマネジャーはこれだけのドキュメントを本当に書くのかと疑問を持っているプロジェクトマネジャーも少なくない。
そう思った経験のある人は、PMBOKのプロジェクト活動の図式をもう一度、みてほしい。実はプロジェクトマネジメントの仕事というのはプロジェクトマネジャーが一人でやるような図式になっていないのだ。少なくとも、プロジェクトマネジメントを担当すべき人は3名いる。
(A)プロジェクトマネジャー
(B)プロジェクトスポンサー
(C)プロジェクトマネジメントチーム
である。プロジェクトマネジメントの指揮をするのがプロジェクトマネジャーであることは間違いないのだが、それはプロジェくマネジメントチームを結成し、プロジェクトマネジメントの体制を作り、さらには、プロジェクトスポンサーへのマネジメント活動の依頼をすることを意味している。
さて、プロジェクトマネジメント業務を分類すると、以下のように分けることができる。
(1)プロジェクト体制の整備
(2)プロジェクト運営方針の調整とステークホルダの調整
(3)プロジェクト運営に関する意思決定
(4)プロジェクトの統制
(5)プロジェクトマネジメント成果物作成作業
(6)プロジェクトの対外的アピール
PMBOKで問題にされているドキュメントワークの多さは、(4)の量の多さである。
さて、ここで問題は誰が何をするかだ。まず、確実にプロジェクトマネジャーの仕事だと言えるのは、(1)~(4)である。そして、(1)の中で、プロジェクトマネジメントチームの編成をする。その上で、(5)を依頼する。また(6)はプロジェクトスポンサーの仕事である。
ところが、現実には、(1)~(6)のほどんどがプロジェクトマネジャーの仕事になっている。これでは、いくら時間があっても足りない。
プロジェクトマネジャーがプロジェクトの立ち上げで真っ先にやるべきことは、プロジェクト憲章の作成でもなく、スコープの明確化でもない。プロジェクトの形を一緒に作ることのできるプロジェクトマネジメントチームの結成である。
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