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◆ネガティブを裏返すとポジティブ
「ポジティブな感情を持とう」、「前向きに考えよう」とかいうと精神論みたいだが、意外とそうでもない。この議論、プロジェクトマネジメントの中で、「視点」を変えるのに意外と効果がある。ポジティブ心理学の本を何冊か読んで、いくつか気がついたことがあるので、ときどき、書きたい。
自分たちにとってよくないことを、ポジティブに捉えてみるというのは、場合によっては相手の立場でものごとを考えることに通じる。「ポジティブ心理学の祖父」と言われ、「ストレングス・ファインダー」という自分の強みを評価するシステムの発明者であるドナルド・クリフトンという人がいる。このシステムは世界中で100万人以上の人に使われているらしいが、日本ではあまり、噂を聞かない。むしろ、マーカス・バッキンガムと一緒に書いた「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす」という本の方がよく知られているかもしれない。この本も、ポジティブ心理学の本であるが、彼が、ポジティブに考えるためには、「相手の身になって考える」ことが必要だといっているのはまさしく表裏一体だといえる。
たとえば、多くのプロジェクトマネジャーが忌み嫌う顧客の「要求変更」という問題がある。確かに、途中で顧客の要求が変わると言うのは極めて面倒だ。いくつかの作業が無駄になってしまうだろう。
これは、プロジェクト側の立場での話。これをポジティブに捉えるとどうか?この変更によって、それまで決まっていなかったことが決まったのかもしれないし、不適切だったものが適切になったのかもしれない。いずれにしても一歩前進である。
実際に顧客にしてみればそうだ。
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