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◆MBTI
この問題に対して、よく使われるのは、MBTIである。MBTIは(Myers-Briggs Type Indicator)は、ユングの心理学的類型論をもとに、1962年に米国のブリックス(Briggs,K)とマイヤーズ(Myers,I)によって研究開発された、人と人との違いを知ってお互いに尊重しあえることを目的に作られた、パーソナリティ検査(性格検査)である。パーソナリティ検査としては、定番になっている手法だ。
MBTIは
(1)外向か内向か
(2)感覚か直観か
(3)思考か感情か
(4)判断的態度か知覚的態度か
という4つの指標で、パーソナリティを表現する。そのための診断がある。たとえば、(1)の外向か、内向かという軸であれば、
<外向>
・自分の周囲で起きていることに注意を払う
・話すことによるコミュニケーションをより好む
・実際に行動したり、人との関わりを通じて、学ぶ
・興味を広げる
・人と話をしながら考え、まとめていくことが多い。
・人との交流を好み、自分を表現することが多い。
・すすんで周囲の人や出来事に関わっていく
<内向>
・自分の内面に起きている事に注意を払う
・書くことによるコミュニケーションをより好む
・内省したり、肉体的体験を通じて、学ぶ。
・興味を掘り下げる
・考えがまとまってから話すことが多い。
・一人でいることを好み、自分を表現することが少ない
・今していることに集中して取り組んでいく
といった診断になっている。自分のメンバーのタイプを知りたい場合には、MTBIの検査を受けてもらうことが一番であるが、密かに知りたい場合には、参考文献に紹介した本を読んでみるとよい。たいたいのところは分かるだろう。
◆MBTIを使ったコミュニケーションの類型化
MBTIを使って、コミュニケーションの方法を類型化する。たとえば、外向、内向であれば、
<外向的なメンバーとのコミュニケーション>
・一緒に声に出して考える
・できる限り、フェースツーフェースのコミュニケーションを取り、メールなどは避ける
・グループコミュニケーションが必要になるような状況を作る
・・・
<内向的なメンバーとのコミュニケーション>
・できるだけ一対一の場をつくる
・声を出して一緒に考えることは好まないので、まず、一人で考え、そのあと、議論をするようなセッティングをする
・電子メールなどのインターパーソナルな方法を好むので、相手の好みに合せる。
といった感じである。
◆そのほかの留意点
価値感のレベルの対人コミュニケーションを行うには、上記の点以外に、以下のような点に注意する必要がある。
・議論のときの表現方法
・言葉の背後にある雰囲気や感情
・言葉の組み合わせやコンテクスト
・コミュニケーションによる互恵性(一方通行のコミュニケーションはダメ)
・内容とプロセスを意識する
◆まとめ
以上でコミュニケーションに関する講義は終わりにする。分量の関係で、すべてを書き切ることはできていないが、興味があればセミナーに参加してほしい。
【参考文献】
イザベル・ブリッグス・マイヤーズ、リンダ・カービイ、キャサリン・マイヤーズ「MBTIタイプ入門―Myers‐Briggs Type Indicator(MBTI)受検結果理解のためのガイド」、金子書房(2002)
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